オールオン4とは？4本のインプラントで複数の歯を支える治療のメリット・デメリット
インプラント治療にはさまざまな種類がありますが、その中でも注目されているのが「オールオン4」という治療法です。これは、歯をすべて失ってしまった方や多くの歯を失った方に向けて、わずか4本のインプラントで人工の歯列を支える治療法です。1本ずつインプラントを埋入する従来の方法とは異なり、手術の負担や治療期間を抑えられる点で選択されることが増えています。
今回は、オールオン4の特徴や通常のインプラントとの違い、治療のメリット・デメリットについて、徳島の歯医者、和田歯科医院が解説します。
1. オールオン4とは？1本のみのインプラントとの違い
「オールオン4（All-on-4）」とは、上下いずれかの歯がすべて失われている、あるいは残せない場合に、片あごにつき4本のインプラントを埋入し、その上に連結された人工歯（ブリッジ）を固定する治療法です。従来のインプラント治療といくつかの点で違いがあります。
①少ない本数のインプラントで全体を支える
一般的なインプラント治療では、1本の歯に対して1本のインプラントを埋入します。一方、オールオン4は、最小4本で片あご全体の人工歯を支えるため、治療本数が少なくて済むのが特徴です。
②傾斜埋入という技術の活用
奥歯部分の骨が少ない方でも、インプラントを斜めに埋入する「傾斜埋入」という方法により、骨移植を行わずに対応できる場合があります。これが手術の負担軽減につながることがあります。
③治療期間が短くなることがある
即日で仮歯を装着できるケースが多く、治療初日から見た目や咬む機能をある程度回復できる点が従来法との違いです。
④取り外しの必要がない固定式の人工歯
取り外し式の入れ歯とは異なり、オールオン4は固定式の人工歯を装着します。装着感が自然で、しっかり噛めると感じる方もいます。
オールオン4は、従来のインプラントと比べて少ない本数で効率的に歯を並べる治療法として、骨の状態や希望に応じて検討されることがあります。
2.インプラント治療「オールオン4」のメリット
オールオン4は、治療本数の少ないことや手術負担の軽減が期待できるといった点から、多くの方に選ばれています。ここでは、オールオン4が持つ主なメリットについて紹介します。
①少ないインプラントで広範囲の歯を補える
通常、全体の歯を補うには10本以上のインプラントが必要とされる場合もありますが、オールオン4では4本で済むため、外科手術の回数や範囲を抑えられる場合があります。
②骨移植を避けられる可能性がある
傾斜埋入の技術により、骨の少ない部分を避けてインプラントを埋め込むことができ、骨移植をしなくても治療が可能なケースが多くあります。
③即日で仮歯の装着が可能なケースがある
手術当日に仮歯を装着できるため、見た目の回復が早く、日常生活に支障をきたしにくいのが特徴です。
④固定式で装着感が安定している
取り外す手間がなく、装着感も自然であるため、発音や食事がしやすくなります。入れ歯の違和感が苦手な方でも、使用できる場合があります。
オールオン4は、手術の負担を抑えながら、機能性と見た目の両立を目指せる治療法として選択の一つとなっています。
3. インプラント治療「オールオン4」のデメリット
オールオン4は多くのメリットを持つ治療法ですが、すべての患者さんに適しているとは限りません。治療を検討する際は、以下のような注意点やデメリットについても理解しておくことが大切です。
①すべての症例に適応できるわけではない
あごの骨の量や質、全身の健康状態によっては、オールオン4の適応外となることがあります。事前の精密検査が必要です。
②埋入するインプラント4本への負担が大きい
4本で全体の人工歯を支えるため、それぞれのインプラントにかかる負荷が大きくなります。噛む力が強い方や食生活によってはリスクが高まるおそれがあります。
③万が一のトラブル時に影響が大きい
4本のうち1本に不具合が生じると、連結された人工歯全体に影響が及ぶ可能性があります。そのため、定期的なチェックとメンテナンスが欠かせません。
④取り外しができないためセルフケアの工夫が必要
固定式の構造上、自宅でのケアが難しい部分もあります。専用のブラシやフロスの使用、歯医者でのクリーニングが重要です。
オールオン4は、手術の負担を抑えながら見た目と機能を両立させる治療法ですが、適応条件やメンテナンス方法を理解したうえで、歯科医師と相談しながら進めることが大切です。
4. 徳島｜和田歯科医院のインプラント治療
徳島の歯医者 和田歯科医院では、機能面と見た目の調和を大切にしたインプラント治療を行っています。失った歯を補うだけでなく、自然な噛み心地や美しい口元を目指し、患者さん一人ひとりに合った治療計画を立てています。口腔外科経験を持つ歯科医師が担当し、CT検査やサージカルガイドを活用して精密な診断と治療を実施します。上部構造の作製も院内で行うため、スムーズな治療進行と細やかな調整が可能です。
【徳島の歯医者 和田歯科医院のインプラント治療の特徴】
当院のインプラント治療のポイント①：口腔外科出身の歯科医師が担当
インプラント治療は経験豊富な口腔外科出身の歯科医師が担当し、患者さんの全身状態やお口の状態を丁寧に確認したうえで治療を進めます。
当院のインプラント治療のポイント②：CTによる精密な検査と診断
CTで骨の厚みや神経の位置を正確に把握し、安全性を考慮した治療計画を立てています。より安心して治療を受けていただけるよう努めています。
当院のインプラント治療のポイント③：健康な歯を守る治療方針
周囲の天然歯をできるだけ削らず、負担を軽減する方法を検討します。患者さんの口腔環境に応じた治療を提案します。
当院のインプラント治療のポイント④：見た目と機能の両立
院内で上部構造を製作し、噛み合わせや色調を細かく調整します。自然で美しい仕上がりを目指します。
インプラント治療をご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください。徳島で信頼できる歯医者をお探しの方に、丁寧なカウンセリングとわかりやすい説明を心がけています。
まとめ
オールオン4は、限られた本数のインプラントで多くの人工歯を支える治療法として、外科的負担や治療期間を抑えられる場合があります。一方で、すべての方に適応できるわけではなく、セルフケアやメンテナンスが重要な治療法です。治療前にオールオン4のメリットとデメリットの両面をしっかり把握し、自分に合うかどうか確認することが大切です。
徳島でインプラント治療をお考えの方は、和田歯科医院にご相談ください。鳴門市に位置し、駐車場は15台完備。お車でも気軽にご来院いただけます。
監修：和田歯科医院 院長 和田 匡史（わだ まさし）
【経歴】
徳島県立城ノ内高校 卒業
大阪歯科大学 卒業（歯科医師免許取得）
徳島大学大学院 歯学研究科（口腔外科学講座）修了（歯学博士取得）
徳島大学歯学部第一補綴科 臨床登録医
和田歯科医院 副院長を経て、2009年より現職
2016年 医療法人和田歯科 理事長就任
厚生労働省認定 臨床研修指導医
【所属学会・スタディーグループ】
・日本口腔外科学会
・日本口腔インプラント学会
・MAAID（Mid-America Association of Implant Dentistry）
【修了セミナー】
・SJCDベーシックコース
・CERi エンド（根管治療）コース
・グローバルデンチャーシステム
・イタリア ピエゾアカデミーコース
ほか多数の国内外の研修会に参加
【専門分野】
・予防歯科・ヘルスプロモーション
・インプラント治療
・歯科と全身の健康との関係性
・歯内療法（根管治療）