インプラント治療で使われる麻酔の種類とは？種類ごとの特徴を紹介
インプラント治療を検討している方の中には、「治療時の痛みが心配」という不安を感じている方も少なくありません。そのような不安を和らげるために、治療中には麻酔が使用されます。しかし、その麻酔にもいくつか種類があり、使用目的や効果の持続時間が異なります。適切な方法を選ぶことで、治療中の負担を抑えるだけでなく、スムーズな治療の進行にもつながります。今回は、インプラント治療で使われる代表的な麻酔の種類と、それぞれの特徴や注意点について解説します。
1. インプラント治療で使われる主な麻酔の種類と特徴
インプラント治療において使用される麻酔には、治療内容や患者さんの体調、精神的な状態に応じていくつかの種類があります。以下は、代表的な麻酔の種類とその特徴です。
①浸潤（局所）麻酔
最も一般的に使用される麻酔です。治療部位の感覚を一時的に鈍らせ、痛みを感じにくくします。歯ぐきや骨に処置を行う際にも使用され、効果の持続時間はおおよそ約1〜2時間程度です。注射で行うため、針を刺す瞬間にわずかな痛みを感じることがありますが、事前に表面麻酔を併用することで負担を和らげられます。
②表面麻酔
歯ぐきなど粘膜の表面に塗る麻酔で、針を刺す前の不快感を軽減するために使用されます。ジェル状やスプレータイプがあり、数分程度で作用します。局所麻酔と併用されることが多く、注射の痛みを軽くしたい方に用いられることが多いです。
③静脈内鎮静法
点滴によって鎮静薬を投与し、眠っているような状態で治療を受ける方法です。麻酔とは異なり意識はありますが、治療中の記憶がほとんど残りにくいことが特徴です。恐怖心が強い方や長時間の手術を予定している場合に選択されることがあります。使用後は一時的にふらつきや眠気が続くため、当日の車の運転は避ける必要があります。
作用は鎮静作用（鎮痛はない）のみですので、処置のために歯ぐきに浸潤（局所）麻酔などを行う必要があります。
④笑気吸入鎮静法
低濃度の笑気ガスを吸入することでリラックスした状態を作り、不安や緊張を和らげます。作用は比較的軽く、意識はしっかり保たれたまま治療が進みます。子どもや不安の強い大人の患者さんに選ばれることがあります。
⑤全身麻酔
一般的なインプラント治療ではほとんど使用されませんが、複雑な処置や医療機関での全身管理が必要なケースに限って用いられることがあります。完全に意識がなくなるため、安全性を考慮されたうえで慎重に判断されます。
インプラント治療では、このような麻酔を単独または組み合わせて使用することで、治療中の負担を抑えることが期待されます。
2.インプラント治療で使う麻酔の種類ごとのメリット
インプラント治療で使う麻酔には特徴があり、治療の内容や患者さんの体調によって使い分けが必要です。ここでは、代表的な麻酔についてメリットについて整理します。
①浸潤（局所）麻酔
効果が現れるまでの時間が短く、治療したい部位だけに麻酔を効かせることができます。患者さんの意識は保たれているため、治療中の歯科医師との会話が可能です。
②表面麻酔
注射の前に使うことで、針を刺すときの痛みを和らげることが期待できます。
③静脈内鎮静法
点滴によって鎮静状態をつくり、治療中の記憶が残りにくくなることがあります。恐怖心や緊張をやわらげたい方に選ばれることがあります。
④笑気吸入鎮静法
鼻から低濃度のガスを吸入することで短時間でリラックスした状態が得られます。作用は比較的弱く、使用後すぐに通常の生活に戻りやすいです。
⑤全身麻酔
完全に意識をなくして処置を受けることができるため、痛みや恐怖を感じる方や複雑な処置が必要な方向けです。
それぞれの麻酔には特徴と適した場面があり、歯科医師と相談しながら自分に合った方法を選ぶことが大切なポイントです。
3. インプラント治療で使う麻酔の種類ごとの注意点
インプラント治療の麻酔を選ぶ際には、効果だけでなくリスクや制限も考慮する必要があります。ここでは、それぞれの注意点をまとめます。
①浸潤（局所）麻酔
注射時に軽い痛みを感じることがあり、持続時間にも限りがあるため、長時間にわたる手術には適さない場合があります。
②表面麻酔
麻酔の効き目が浅く、単独では治療に用いることができないため、局所麻酔と組み合わせて使われるのが一般的です。また、まれにアレルギー反応が出ることもあるため、使用前には確認が必要です。
③静脈内鎮静法
治療後もしばらくふらつきや眠気が残ることがあるため、当日は車の運転ができません。高血圧や心疾患など持病がある方は、事前に医師としっかり相談することが求められます。
④笑気吸入鎮静法
作用が穏やかな分、強い不安や長時間の手術には効果が不十分な場合があります。また、鼻呼吸ができない場合は使用できないという制限もあります。
⑤全身麻酔
麻酔専門医による全身管理が必要となり、術後は回復までに時間がかかります。場合によっては入院が必要になることもあるため、限られたケースでの使用にとどまります。
患者さん一人ひとりに合った麻酔方法を選ぶことは、心身の負担を減らすためにも大切です。気になる点があれば、事前にしっかりと歯科医師に相談するようにしましょう。
4. 徳島｜和田歯科医院のインプラント治療
徳島の歯医者 和田歯科医院では、機能面と見た目の調和を大切にしたインプラント治療を行っています。
失った歯を補うだけでなく、自然な噛み心地や美しい口元を目指し、患者さん一人ひとりに合った治療計画を立てています。
口腔外科経験を持つ歯科医師が担当し、CT検査やサージカルガイドを活用して精密な診断と治療を実施します。
上部構造の作製も院内で行うため、スムーズな治療進行と細やかな調整が可能です。
【徳島の歯医者 和田歯科医院のインプラント治療の特徴】
当院のインプラント治療のポイント①：口腔外科出身の歯科医師が担当
インプラント治療は経験豊富な口腔外科出身の歯科医師が担当し、患者さんの全身状態やお口の状態を丁寧に確認したうえで治療を進めます。
当院のインプラント治療のポイント②：CTによる精密な検査と診断
CTで骨の厚みや神経の位置を正確に把握し、安全性を考慮した治療計画を立てています。より安心して治療を受けていただけるよう努めています。
当院のインプラント治療のポイント③：健康な歯を守る治療方針
周囲の天然歯をできるだけ削らず、負担を軽減する方法を検討します。患者さんの口腔環境に応じた治療を提案します。
当院のインプラント治療のポイント④：見た目と機能の両立
院内で上部構造を製作し、噛み合わせや色調を細かく調整します。自然で美しい仕上がりを目指します。
インプラント治療をご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください。徳島で信頼できる歯医者をお探しの方に、丁寧なカウンセリングとわかりやすい説明を心がけています。
まとめ
インプラント治療で使用される麻酔には、局所麻酔、表面麻酔、静脈内鎮静法、笑気吸入鎮静法など複数の種類があり、それぞれに特徴と適した場面があります。適切な麻酔を選ぶことで、痛みの軽減だけでなく、精神的・身体的な負担を軽減できる可能性があります。治療に対する不安がある場合は、歯科医師に相談しながら自分に合った方法を見つけることが大切です。
徳島でインプラント治療をお考えの方は、和田歯科医院にご相談ください。
鳴門市に位置し、駐車場は15台完備。お車でも気軽にご来院いただけます。
監修：和田歯科医院 院長 和田 匡史（わだ まさし）
【経歴】
徳島県立城ノ内高校 卒業
大阪歯科大学 卒業（歯科医師免許取得）
徳島大学大学院 歯学研究科（口腔外科学講座）修了（歯学博士取得）
徳島大学歯学部第一補綴科 臨床登録医
和田歯科医院 副院長を経て、2009年より現職
2016年 医療法人和田歯科 理事長就任
厚生労働省認定 臨床研修指導医
【所属学会・スタディーグループ】
・日本口腔外科学会
・日本口腔インプラント学会
・MAAID（Mid-America Association of Implant Dentistry）
【修了セミナー】
・SJCDベーシックコース
・CERi エンド（根管治療）コース
・グローバルデンチャーシステム
・イタリア ピエゾアカデミーコース
ほか多数の国内外の研修会に参加
【専門分野】
・予防歯科・ヘルスプロモーション
・インプラント治療
・歯科と全身の健康との関係性
・歯内療法（根管治療）